講演会「衝撃のサロメ」を開催しました!

 

開催中の企画展「ビアズリーと日本」に合わせ、河村錠一郎先生(一橋大学大学院 言語社会研究科 名誉教授)をお迎えし、講演会「衝撃のサロメ」を開催しました。

 

タイトルにもあるとおり、サロメを題材とした芸術作品を紹介しつつ、ビアズリーが挿絵を描いた経緯などをお話くださいました!

サロメについてはほとんどの方がご存知とおもいますが、聖書に登場し、実在したという女性です。見事な踊りの褒美として、洗礼者ヨハネの首を所望したという、かなり過激なお姉さんです・・・。(そもそもサロメの母の命だったようですが)

中世~ルネッサンス時代、宗教画として聖書のとおりに描かれていたサロメは、ヨハネを直視しないで描かれています。ですが、19世紀末、ギュスターヴ・モローによって描かれたサロメでは、ヨハネの首は光り輝いて宙に浮いています。

 オスカー・ワイルドは、聖書の中に記述されていたサロメの描き方を全く新しいものに変えてしまい、聖書を冒涜するものとして避難されました。そのサロメに具体的なイメージを与えたのが、ビアズリーだったのです。

時代が変わるにつれて、サロメに対する解釈や表現の仕方が変わってきていて、とても面白いですね。

 

「ビアズリーの作品は白黒でも色彩があるように見える」と河村先生がおっしゃっていました。

皆さんには、上の作品の黒く塗られている部分は、何色に見えますか?

河村先生、とても興味深いお話をありがとうございました!

参加者のみなさんもメモをとったりして熱心に聴講されていました。

ご参加いただき、ありがとうございました!

 

企画展「ビアズリーと日本」は6月26日(日)までの開催となっています。

ぜひみなさま、豊かなモノトーンの世界に浸りにきてください。